デイトレードを応用して行う株取引に、スイングトレードがあります。スイングトレードは、投資期間が数日間から1週間程度の期間で売買をする投資方法です。
日中忙しくて株取引ができない人でも、スイングトレードを行うことで株取引を始めることができます。
デイトレードと似たような投資方法ではありますが、日中株価が見れない人とデイトレーダーとでは、銘柄の選び方から売買の方法など、異なる部分も少なくありません。
本記事では、そんなスイングトレードのやり方を簡潔・明瞭に解説していきます。
それでは本文へどうぞ!
スイングトレードの売買の流れ
スイングトレードでは、まず自分に合う売買サイクルを決め、その売買サイクルに沿った銘柄を選びます。
銘柄を選ぶと、「株価がいくらで買い、いくらで売る」といった投資プランを作成します。
スイングトレードにおいて、この投資プランの作成が成功の鍵となります。売買目標をしっかりと定めることが、利益を生むか損失を出すかの分岐点となるのです。
日中、株価が見れないという状況を乗り越えるためにも投資プランを練り、買った銘柄が「投資プランに沿った動きをしているか」を確認し、沿わない動きをした場合どのように対応するかが重要となります。
デイトレードにしても、スイングトレードにしても、短期間で利益が見込めるという点で魅力的な投資方法ではありますが、その分、大きなリスクを背負う確率もあがります。
どのような投資方法であれ、株取引にはリスクが付き物です。ですが、株投資の目的は、貯蓄などの資産運用にはない大きな利益を得ることです。
恐れてばかりいては、大きな利益を手にすることはできません。
スイングト レードのメリット、デメリットを学んだうえで、しっかりと投資プランを作成していきましょう。
スイングトレードのメリット
スイングトレードのメリットは、数日から1週間の間に利益が見込める点です。
デイトレードができない環境において、短期で利益を確定したい投資家にとっ て、スイングトレードは、取り組みやすい投資方法といえるでしょう。
また、スイングトレードでは、デイトレードのように値動きの激しい銘柄を選ぶのではな いため、株価の急落という可能性はデイトレードに比べると若干低くなります。
ですが、株取引において絶対安心できる銘柄というものは存在しないので、 買った銘柄は毎日株価をチェックをするなどの対応が必要です。
スイングトレードのデメリット
スイングトレードのデメリットは、ザラ場中に買った銘柄が急落した場合に即座に対応ができない点です。
株取引において、最も注意しなければならない損切りの対応が即座にできないということは、 最大のデメリットになるでしょう。
このデメリットへの対応策として、証券会社の多彩な売買注文方法を使って、デメリットを克服しましょう。
スイ ングトレードは、デイトレをしたくても日中株価が見れない人にとっては、非常に魅力的な投資方法です。
ですが、どの投資方法にもあるように、スイン グトレードにおいてもデメリットはあります。
投資を始める前に、ますはスイングトレードのデメリットを十分に理解し、そのデメリットへの対処法を習得してから取り組むといいでしょう。
売買サイクルを決める
スイングトレードでは、まず最初に売買サイクルを決めます。
それは、スイングトレードが数日から1週間ほどの期間で売買を成立させるために、銘柄選びや投資プラン作成の基礎となるのが売買サイクルの決定なのです。
では、その売買サイクルはどのようにして決めるのでしょうか。
その人の生活環境に左右されますが、1週間が最も適した期間だと思われます。それは、売買サイクルがライフスタイルに影響を受けるためです。
デイトレードが難しい人というのは、昼間は仕事をしている、学校に通っている、介護や育児など、時間的に株取引に集中するのが難しい人も多いでしょう。
でも、株式投資に興味を持ち、取り組みたいと考えている方もいらっしゃるでしょう。そんな人たちに適した投資スタイルが、スイングトレードなのです。
推奨する投資期間
そこで、売買サイクルを1週間と設定した場合の投資の流れを考えてみましょう。
まずは、土日に翌週の月曜から金曜に売買をしたい銘柄を決めます。銘柄が決まったら、売買の注文を出します。
スイングトレードでは、売買の注文に指値・逆指値の条件付き注文を活用します。あなたの希望する株価、タイミングで売買を成立させましょう。
そうして平日の取引が終了し、土日の休日を使って相場の研究をし、翌週の銘柄選びをするのです。
こ れらの作業を繰り返すことによって、スイングトレードが成立します。これが、3日サイクル、5日サイクルとなると、作業のリズムが異なってきます。
ただでさえ忙しい上に、サイクルを短くすると作業回数が増すので無理が生じるでしょう。このような理由から、スイングトレードの売買サイクルは1週間が適していると考えられます。
銘柄選び
売買サイクルが決定すると、次にどの企業に投資するのかという銘柄選びです。
値動きの激しい銘柄を選ぶデイトレードとは異なり、スイングトレードでは、1週 間ほどの期間で株価の上昇が見込め、急落の可能性が低いものをピックアップしていきます。
株式投資には、投資スタイルに合った銘柄選びが必要です。まずは、有望株となりうる銘柄を選択し、じっくり買いのタイミングを待ちましょう。
スクリーニングでピックアップする
スクリーニング機能を利用して、有望株を探しましょう。各証券会社のスクリーニング機能を利用するのもいいですし、会社四季報CD−ROM版を利用するのもいいでしょう。
注目すべき点は、移動平均線や出来高などのテクニカル指標です。短期間での取引なので、相場とトレンドと流動性は必須条件です。
あとは、決算時期を調べ、中間決算、四半期決算で上方修正がされていないかなど調べるのもいいでしょう。
また、最近では株主優待も注目を集めています。
割当基準日 の5日前までに株式を購入した投資家が権利を得るため、それまでは株価も上昇していく可能性も大きくなります。その上昇の波を利用するのもいいでしょ う。
ピックアップした銘柄の値動きを追う
買い銘柄が決まったら、次はピックアップした銘柄のチャートを見ることで、買うタイミングを計りましょう。
チャートを見ることで、上昇の軌道に乗ることができたり、上昇・下降(トレンド)の転換期を見逃さなかったりします。
また、出来高が増え始めた銘柄は、投資家たちの注目が集まってきているということなので、要チェックです
投資プランの作成
スイングトレードを行う上で、「この銘柄を、いくらで買い、いくらで売る」といった投資の明確なプランを立てるようにしましょう。
ピックアップしている銘柄の最近の株価の動きや、決算・中間決算の時期、PER・PBRなどの指標を基に、翌週の注文は、どの銘柄にするのか決定しましょう。
最初のうちはチャートから売買のタイミングを読み取り、「売買注文はそれぞれいくらにしたらいいか」など、わからないことも多いと思います。
まずは、無理をせず 欲を出さないことです。1週間で株価が2倍、3倍になることなど余程のことがない限りありません。
タイミングは売買を繰り返していくにつれて、徐々にコツを掴んでいくことができるはずです。
チャートの活用
投資プランを立てるためには、チャートを読み取る力が必要になってきます。
どの辺りで買い注文を入れると良いかがわからないと、高値で掴んだ後、株価が下降し利益確定ができなかったなどということも有り得ます。
スイングトレードをしていくうちに、ピックアップしている銘柄も増えてくると思います。
「この銘柄 はいいと思っていたけれど、最近、チャートが崩れてきたな」
「この銘柄が、チャート的にいい感じになってきているぞ」
など、色々と考える時間的余裕がスイングトレードにはあります。
また、敢えてそのように考える時間を設けることで、少しでも安定した取引ができるようになります。
日中、株価の動きが見れない以上、このような投資プランを立てることでリスク管理もでき、市場の動きも理解できてくることでしょう。
投資プランを見直す
最初に立てた投資プランは、市場の動向などで株価が予想外の動きをしている場合は見直しも必要です。
ですが、突発的な上昇局面での見直しはオススメできません。大きなリターンを生む場合もありますが、損失を出す可能性も広がります。
見直しを試みる場合は、あくまでも損切りを念頭におくべきでしょう。
また、思うように上昇しない場合、注文株価に届かないということになります。このような場合も、投資プランを見直してみましょう。
株投資で成功するには、リスク管理が重要だということは、別記事でも散々説明してきました。投資プランの見直しとは、リスク管理の一環と覚えておきましょう。
また、上昇トレンドに乗った銘柄であれば、売りの注文の価格を少し変更してみてもいいでしょう。
ただし、あくまでも深追いしないことが大切です。できることならば、1日のうち30分程度でも投資プランの見直し時間に充ててみるといいでしょう。
注文を出していた銘柄が買えたか、売れたか、保有している企業のニュースが何か出ていないかなど、色々と見直すこともあるはずです。
また、保有していない銘柄で、あなたがピックアップしている銘柄に関するニュースが出ているかもしれません。
「これは、乗り換えるべきか?」
など、考察するのもいいでしょう。
土日 に1週間分全部を見直すのでは大変な労力です。毎日、少しずつでも現在の状況を確認し、必要であれば見直しをするのがオススメです。
まとめ
いかがだったでしょうか?
本記事では、スイングトレードの大まかな売買の流れについて解説しました。
銘柄を選ぶ基準も明確ですし、何より一週間という投資サイクルは働く人にとっては無理のない投資方法です。
但し、大切な資産を1銘柄だけに集中して投資するのは避けましょう。
何も選ぶ銘柄が1つである必要はないのです。また、必ず毎週買わなければいけない訳でもありません。
リスク管理の重要性は散々説明しましたが、まずは無理のない範囲で始めてみましょう